保護者のみなさんへ

「やってみたい」「気になる」から出発して
没頭することを、当たり前の自分の武器にする。

“asobi基地” とは、自由な発想や、「やりたい」という意欲が、豊かに引き出されている場。子どもたちは、好奇心の赴くまま、夢中になる体験を重ねながら、すくすくと育っていきます。

彼らは、年齢が上がり、思春期真っ只中の10代(小学校高学年〜中学生)に差し掛かっても、みずから様々なものに興味を向け、世界を広げることが、大の得意であるように見えます。

私たちは、学校を卒業して、大人になってからも、ずっと学び続ける必要があります。常に新しい状況に直面し、適応を迫られ、答のない決断を繰り返さなければならないからです。

新しいことを知り、学ぶことは、根本的に充足感のある体験ですが、すべてはその対象に興味を持てるかどうか次第。やらなければいけない勉強は捗らないけれど、おもしろいと思えば、睡眠時間を削ってでも熱中してしまうのですから。

asobi基地はこれまで、乳幼児から小学校低学年の子どものための場として認知され、たくさんの方々から応援をいただいてきました。

一方で、子どもたちの年齢が上がり、大人になる将来が視野に入ってくると、「社会の荒波に揉まれながらも、自分らしく思うままに生きる」ために必要な、心強い武器を身につけられる場に、その風景を鮮やかに一変させます。

実は、asobi基地の中にいる私たちも、当初は思いも寄らない驚きでした。asobi基地が発足したのは2012年。当時、乳幼児だった子どもたちが、成長するにつれ、教えてくれたことです。

asobi基地ユニバーシティは、小学校高学年から中学生の子どもたちが主体的に選び、「自分で決めてやってみる」を通して、みずから深めていく場所。

大人になりつつある子どもたちには、目の前の一瞬を全力で楽しみ、人生のターニングポイントとなるような、一生モノの体験をしてほしい。そのためには、思春期にふさわしい質の高い環境づくりに本気で取り組む必要があるため、原則としてボランティア活動ではなく、事業としました。

大人があれこれ言わなくても、自分からおもしろそうなものを見つけ、驚くようなスピードで世界を広げ、いつしか自分らしく社会へ羽ばたいていく……そんな子どもたちの姿が見られるよう、asobi基地らしいプログラムを提供していきます。

asobi基地ユニバーシティ 発起人

寄金 佳一

学部紹介

アドベンチャー学部

自分たちの責任で決めて、自由にすごす。

全国のアウトドアフィールドに年間100日近く出る生活を続け、親子・子ども引率経験のべ2,000名を超える(2022年時点)よりかね隊長がプロデュースする、自然・アウトドア体験をベースとするプログラムです。

小学校高学年〜中学生のお年頃の子どもたちにとって、本当に価値があり、夢中になれる体験とは何か?を突き詰め、asobi基地ユニバーシティの根幹である「自分で決めてやってみる」を最大限に活かします。

世界自然遺産や、それに匹敵する、国内最高峰の自然がある非日常フィールドでの、1週間単位のサマースクールや、3〜5日間のキャンプ、スノーレジャー、古民家生活。石垣島、淡路島、富山県利賀村、新潟県津南町、群馬県嬬恋村など、日本全国を舞台とします。

また、首都圏からアクセスしやすい千葉県御宿町では、子どもたちが興味・関心や好奇心に従って自立・主体的に活動できる環境をとことん突き詰めた根幹プログラム「パラダイスデー」を定期開催。

はじめてチャレンジする子も、asobi基地ユニバーシティ式を深めたい子も、参加しやすいプログラムです。

ワイルドライフ学部

世界を広げる。自分の興味を深める。

asobi基地ユニバーシティが得意とする自然体験をベースに、野生動物(ワイルドライフ)を研究。高校生・大学生や大人になっても通用する、「仮説 → 検証 → 総括」の流れに沿った、レポート作成を体験。最終的にイベントで発表(プレゼンテーション)することを目的とする学部です。

参加者全員に、賞状や関連書籍などの賞品があり、最優秀賞にはトロフィー、最も笑えた発表には「自分で使っていい賞金」を進呈。子どもたちのモチベーションUPにつながっています。

個性を認め合うasobi基地らしい空気の中で、レポート作成の “いろは” と、聴衆を飽きさせないプレゼンのコツが、楽しんで参加しているうちに、いつの間にか身につきます。

夏休みには、世界自然遺産「知床」にて野生動物探しのフィールドワークを行い、夏休みの自由研究を作成。「ただこなして提出するだけ」になりがちな自由研究の宿題を、自分の興味を深めつつ、本格的な研究レポートに仕上げる体験ができます。

テーマパーク学部

「楽しい」のはなぜ?テーマパークの裏側に迫る

誰もがよく知る「テーマパーク」を題材に、大人になっても通用する研究発表(レポート作成&プレゼンテーション)のノウハウを、asobi基地らしいあたたかな空間の中で、楽しみながら体験できる学部です。

国内最大(当時)のディズニーWebメディアを生み出した経歴を持つ、よりかね隊長がプロデュース。“楽しい!” に隠された秘密=ブランドコントロールやマーケティングの存在に気づき、世の中の仕組みへの理解を深めていきます。

インプットは、クイズ形式で楽しいオンライン研究と、遠足「アトラクション制覇チャレンジ」で。

自分なりにテーマを決め、仮説を立て、フィールドワークへ行って調査。自由研究を作成し、期末の研究発表会(賞品アリ)を目指します。

※テーマパーク学部は、保護者のみなさんを始め、大人も参加できます

働く学部

“お金を稼ぐ” をやってみる。

仕事とは、嫌なことを我慢するかわりにお金をもらうことではなく、価値を提供するかわりに対価を得ること。そして、ただ価値を出すだけではなく、それを必要としている人のところに、どうやって届け、どうやって買ってもらうのか?

子どもたちに、ビジネスや働くことそのものに興味を持ってもらう入り口として、誰もが気軽にスモールビジネスにチャレンジできる疑似マーケットプログラム「asobi基地マーケット」をテスト中。

最初は「お金をもうけたい」「●●がやりたい」という、シンプルな理由からスタートするはず。うまくいったり、いかなかったり、様々な実感や、気づき、発見の過程の中で、やりたい事を自分で計画し、実行できるようになる子も出てくるでしょう。

また、大人がどのようにお金を稼いでいるのかを知ったり、プロの仕事に触れたりするプログラムも展開していきます。2021年春には、プロのWebデザイナーとロゴ&HP制作をするオンライン企画を実施しました。

メディア学部

宇宙みたいに広いインターネットの世界に、自分の “基地” をつくる

インターネットが一般家庭に普及して、約20年。スマートフォンが登場してから、約10年。生まれたときから、インターネットが当たり前に存在していた世代の子どもたちを対象に、「自分だけのWebページ(メディア)を作る!」を入り口とするプログラムを開発中です。

一つは、インターネットの世界を覗きつつ、Webを身近なものに感じてもらう体験。専門的な知識がなくても、誰でも簡単に、見栄えの良いWebページをつくれる時代です。

二つ目は、仮想空間と言えども、眼の前の社会と同じルールやマナーを守らなければならないことや、匿名を使ってもバレてしまうこと、ネット特有のリスクなど、楽しんでいるうちに、“いろは” が身につくような仕掛けを用意します。

そしてなにより大切なのは、インターネットをどう活用すればいいのか、という視点。Webページ(メディア)も、ただぼんやりと作っただけでは誰も見てくれません。やりたいことを実現する武器にするためには、どうしたらいいのか?を知れるプログラムとします。

ホームルーム&部活動

あの友だちと、いつでもつながる

asobi基地ユニバーシティでは、リアルの関係性を大切にしつつも、オンライン・コミュニティを中心に置きます。

asobi基地ユニバーシティで出会った友だちや大人たち、他学部にいる個性的な同世代と、いつでも、どこにいても、社会がどんな状況でも、繋がり、コミュニケーションできるようにするためです。

オンライン・コミュニティは、asobi基地ユニバーシティの大人たちが見守る、安心の空間です。子どもたちは、学校の友だちだけではない、豊かな人間関係を育みつつ、オンラインでのコミュニケーション(インターネットにおけるルールやマナー、特有の危険性についてなど)を学ぶことができます。

また、興味・関心をベースにした、一回り小さなコミュニティ「部活動」では、「もっと知りたい!」「実際に行ってみたい!」「とことんやり尽くしてみたい!」という子どもたちの意欲に寄り添い、サポートしていきます。

asobi基地ユニバーシティを知るための、
4つのキーワード

1. 自己決定できる自由

asobi基地ユニバーシティのすべてのプログラムに共通する最大の特長は、「自分で決めてやってみる」。

きちんとできるかどうかではなく、自分で考えて、自分の責任でやってみて、失敗したり、成功したりする中で、様々な「実感」や「気づき」を得る機会こそを大切にします。

2. 誰にとっても居場所

asobi基地らしく、一人ひとりの個性を大切に、自分らしくいられる場を、スタッフ・保護者・子どもたちみんなで作っていきます。

そして、asobi基地がasobi基地であるための条件の一つは、「何をするか」「何をしないか」を、自分で決める自由が保証されているということ。

どう関わるかは、常に子ども自身に主導権があります。何かに没頭するのも、逆に、いまは何もしないという選択も、あたりまえのように許される場です。

3. 自分の自由と、他人の自由

意見の違いや喧嘩を忌避せず、価値観・考えの違う他人と、「いったいどうやって共存すればいいのか?」を模索できる場を作っていきます。

自分の自由は大切。一方で、価値観の違う他人の自由を尊重し、共存する方法を模索することも、同じくらい大切です。自分の権利だけを主張していれば、ルールが増えてがんじがらめになり、結果として自由を失っていってしまうからです。

4. 自分を知る

自分の考え・思いを言葉にしたり、誰かの話を聞いたりすることを通して、「自分」をよく知り、世の中との関わり方を探します。

「自分がどう思っているのか」に目を向ける機会は、自分の考えをまとめ、伝える良い経験に。他の誰かの意見・考え方を聞くことで、価値観の違う他人がいる事実を知ることができます。

相対的に、自分の立ち位置や、強み、弱み、好き嫌いなど、より深く自分を知ることに繋がります。自分の意見を持ったり、その輪郭が見えてくる手助けとなるような場作り、プログラム開発を進めていきます。

COLUMN

関わる私たち(大人)が
大切にしたいこと

asobi基地の理念は、「大人も子どもも、みんな一人の人間として平等である」。

キャスト(スタッフ)、そして保護者の皆さんも含め、asobi基地ユニバーシティにかかわるすべての大人は、「子どもたちと本音で向き合う」ということを大切にしたいと思っています。

「まだまだ未熟だから」「将来のためだから」「親としてはこうしてほしいから」私たちは時として、こうした思いに囚われて、理屈や正論で子どもたちに接してしまったり、本人の意思を無視してコントロールしようとしてしまったり、しがちです。

けれども、人生経験が短いとは言え、彼らも紛れもなく、一人の人間です。

半人前扱いするのではなく、逆に子どもを不可侵な存在とするのでもなく、尊重し、誠実に向き合う。それでこそ、asobi基地ユニバーシティは、子どもたちにとっての、第2・第3の居場所となるはずです。

そして、asobi基地ユニバーシティは、なにかを教え込む場ではなく、自分の意志で選び、自ら学びを深めていく場所。私たち大人スタッフは、子ども自身が、自ら世界を広げていけるように、見守り、サポートする「友人」でありたいと思っています。

先生や講師ではなく、対等な関係性であり、親子ほど濃密過ぎない間柄であり、常に一緒にいるわけではないし、歳も離れているけれど、心を許せる存在であることが理想です。

親も、子どもの成長に寄り添う同志!

asobi基地は、“みんながほしい未来の社会の縮図” であることを志し、理想の子育て・教育環境を、そこに集ったみんなの手で作っていくコミュニティです。

普通は、塾や習い事というと、子どもに教えるのは先生や講師で、親が学びにかかわる機会は、ほとんどありません。ですが、asobi基地ユニバーシティでは、このような「サービス提供事業者」と「お客様」といった区別は、“らしくない” と思っています。

明日のテストの点が上がるわけでもなく、英語やピアノや水泳が習得できるわけでもないのに、貴重な時間とお金を割いてくださる保護者のみなさんは、きっと、asobi基地や、asobi基地ユニバーシティの取り組み、そして価値観に「いいね!」と感じていらっしゃるはず。

そこに共感があるのなら、立派なasobi基地コミュニティの一員です。

遠慮は入りません。どなたでも、好きなこと、得意なこと、自分らしさを通して、自由に関わってください。そして、子どもたちが驚くような成長を遂げる、理想の環境を、一緒に作っていきましょう。

募集中プログラム